大学等における性的マイノリティ学生の支援に関するガイドブック
- Yoshiyuki Kawano
- 3月14日
- 読了時間: 3分
筑波大学および人間系でもリリースされましたが、以下同内容の転載と、末尾に冊子での入手を希望される場合の対応について記載しています。
【背景】
「LGBT」や「LGBTQ+」とも総称される性的マイノリティについて、日本国内にも人口の1割弱ほどの人々が暮らしていることが分かっています。先進諸国に比べ、その理解や支援の遅れが指摘されてきましたが、2023年にはいわゆる「LGBT理解増進法」が成立し、今後は大学など高等教育の場においても早急な取り組みが求められています。しかし、国内の一部の大学を除き、全国的にはまだまだ取り組みが普及していません。その原因の一つとして、各大学が取り組みを進めるための目安となる、具体的な指標が示されていなかったことが挙げられます。
【概要】
本ガイドブックは、国内外のさまざまな取り組みを踏まえながら、先進的な大学の支援担当者や当事者学生への調査をもとに、大学が取り組むことが推奨される内容を47項目にまとめた「LGBTQ学生支援指標」を具体的に活用するために作成しました。
LGBTQ学生支援指標は、大学全体の方針や体制など「組織」に関する7項目、施設・設備や意識啓発・居場所など「場」に関する12項目、名簿情報や授業での対応など「学生」に関する28項目から構成されており、その妥当性とともに再検査信頼性や内的整合性も十分な値であることが確認されています。
渡邉歩・土井裕人・佐藤洋輔・河野禎之(2025)大学におけるLGBTQ学生支援に関する指標の開発と信頼性および妥当性の検討:当事者学生との協働を通じて.大学改革・学位研究,26,85–101. DOI: https://doi.org/10.32175/kaikakugakui.2025.26006
【成果】
今回作成されたLGBTQ学生支援指標と本ガイドブックは、今後全国的に大学で求められる性的マイノリティ学生への支援に関して、これから取り組みを始める大学にとってはその実現に向けた具体的なツールとして、既に取り組みを進めている大学にとっては自己点検のためのツールとして活用されることを願っています。
PDFは下記よりダウンロードしてご使用ください。
なお、PDFおよび冊子は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの「表示-非営利-改変禁止 4.0 国際」に準拠しています(This work is licensed under CC BY-NC-ND 4.0)。
冊子での入手を希望される場合
冊子での入手を希望される場合は、在庫がある限りとなりますが、以下の手続きで対応します。送付先等についてはメールでご連絡いただけたら返信にてお知らせします。
レターパックに返信用のレターパックを同封し、指定した住所に送付してください。
1回に郵送できる部数は最大10部です。
同封されたレターパックに冊子を封入し返送します。
メール送付先は「kyoshiyuki"@"human.tsukuba.ac.jp」です(""は削除してください)。
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